コアトルは数万人に一人の確率でしかならないけつあごの持ち主で、それだけでも人生におけるババを引いたようなものだと思っていますが、
同じあごの悩みに「しゃくれ顎」というのがあります。
しゃくれの場合、やはり見た目のインパクトはケツアゴに勝る上に、形態模写(モノマネ)が比較的容易であることから、
認知度も高いと思います。
しかし、実際にしゃくれアゴをコンプレックスとして悩んでいる人からしたらたまったものではありません。
テレビでもそれほど有名でない芸人が、アントニオ猪木などのモノマネをしては、ゲラゲラ笑う人がいる。
しゃくれアゴではない大多数の人はいいでしょうが、しゃくれで悩んでいる人からしたらたまったものではありません。
自分でこれをネタにできるくらい、気にしない人であれば一番いいのですが、やはりルックス上はマイナス要因になりやすいしゃくれに悩んでいる方も多いとご察しいたします。
しゃくれあごの原因
しゃくれの正式名称は「下顎前突症」ですが、その原因は、やはり基本的には遺伝です。
※ちなみに「上顎前突症」は別名「出っ歯」です。
しかも顎、というのは骨ですから、そうそう簡単に変化させることができませんからね。
骨格や体格は遺伝の影響が大きい、ということは我々も感覚として知っていますから、しゃくれの原因が一義的には遺伝ということは納得がいくかと思います。
有名すぎるのであまり言いたくもありませんが、マリー・アントワネットを輩出したヨーロッパの名門、ハプスブルグ家の家系には、
しゃくれが多かったと言われ、それゆえに、しゃくれアゴは昔から、「ハプスブルグ家の顎」とも言われているほどです。
余談ですが、ヨーロッパの貴族は筋金入りですから、貴族の血は青色だと本気で信じていたフシがありまして、結婚は貴族間や同族間でしかしなかったのです。
ちなみに今でも一部のヨーロッパの貴族は、貴族の隠語として「ブルーブラッド」という言葉を使います。
しかし、これまたけつあごと同じように、後天的な要因でしゃくれになってしまうこともあるらしい。
後天的原因
不謹慎な話ですが、しゃくれた人のモノマネをするのって結構簡単ですよね?
下の歯が上の歯よりも前に出るようにして喋れば、自然としゃくれている人の話し方になります。
そして見た目もしゃくれっぽくなります。
というわけですから、歯並びが悪く、噛み合わせも悪くて、普通よりも下の歯が前に出てきてしまうような歯並びになってしまうと、
あごの骨の形状に関わらず、しゃくれっぽくなってしまうのです。
しゃくれは治すことができるのか
さて、しゃくれの治療ですが、まず初めの「下顎前突症」、つまりあごの骨の形状に根本的な原因がある場合は、やはり整形しか方法がないと思われます。
ここで重要なのは、美容整形と外科整形の2種類があるということ。
基本的に有名どころの美容外科で、しゃくれの美容整形手術はやってくれますが、非常に高いです。
一方で口腔外科でも手術が受けられますが、これは保険適用となりますので、費用がかなり抑えられます。
その代わり、見た目よりも実害の除去重視ですし、治療期間が比較的長くなる傾向にあるそうです。
(実害、というのは例えば野球の内川聖一選手は、下顎前突症であごの形がしゃくれでかつ左右対称でなかったがために、頚椎が圧迫されて視力が著しく低下したりしました。)
一方で、歯並びの異常等による、後天的なしゃくれの場合は、根本原因が歯並びにあるわけですから、いわゆる歯科矯正をすることで、
改善が見込まれます。
この場合は歯並びも良くなるし、しゃくれっぽさも治る、しかも手術に比べれば安く済むので、いいようにも思えますが、
しかし生活習慣を気をつけていれば、そもそもしゃくれにならなかった可能性もあることを考えると、
やはり日頃からしゃくれのモノマネをしたり、噛み合わせが悪いのを放置したりすることがないようにしなければならないと言えるでしょう。