コアトルはそれなりに厳しく躾けられて育ちましたが(毒親に育てられた私の半生)、そうはいっても別に旧華族の出身とかではなかったので、
いわゆるトイレトレーニングなどは一般的家庭のそれと同じだったと記憶します。
すなわち、排泄に関しては、大便は座って、小便は立ってする、ということを基本的所作として教わっていたわけです。
ですから、立って小便をする、というのはもう太陽が東から昇って西に沈むのと同じくらい当たり前の事実として受け入れてきました。
しかしいつの頃からか私はほとんど、いわゆる男性用小便器を全く使わなくなり、洋式トイレにはいって小便をする場合でも、立って小便をするということはなくなりました。
目次
座りションへの転向のきっかけ

3dman_eu / Pixabay
転向というとなにやら共産主義から国粋主義に、イデオロギーを乗り換えたみたいですが、私が座りションに変えたのは、確か大学生くらいの頃だったかと思います。
今の私には当たり前ですが、当時としてはかなり革新的な生活様式の変更でありました。
きっかけはというと、大学時代は私は当然のことながらぼっちでありまして、本当に恥ずかしい話なのですが、トイレでご飯を食べたりしたことも結構ありました。
用を足す以外の目的で、洋式トイレに入って座るということは、それが人生で初めてだったのですが、案外居心地が良かったんですね。
まあ最近の大学のトイレなんて、特に綺麗ですし、何よりあの閉鎖空間で、完全にプライバシーが確保されていると。まあ、用を足すのにズボン下ろして下半身丸出しになるわけですから、プライバシーが確保されて当然なのですが、
特に時間帯によっては人でごった返すせせこましいトイレという空間において、本の扉一枚こちら側に来れば、全く誰にも邪魔されないで腰を下ろしてぼーっと座れるということの、
計り知れないメリットを感じたわけですね。
それ以来、トイレに行くたびに、仮に小便が目的であっても、個室が空いていればとりあえず入るという習慣ができました。
結果的に、大でも小でも、私は個室に入って用を足す人間、いわゆる座りション野郎になったわけであります。
座りションのメリット
もちろん、座りションというのは、上記のものだけがメリットというわけではありません。
座りション歴が長い私が思うには、他にも色々とございます。
メリット1 奥さんにありがたがられる

VladBitte / Pixabay
これは後から聞いた話ですが、アメリカ人男性もやはり、小便は立ってする、座ってするやつはオ○マだ、みたいな変なヤンキー根性があるようですが、
そんな生かしたメリケンも、結婚して奥さんに「躾」をされた結果、座りションに転向する人が多いらしい。
理由はいうまでもないことですが、洋式トイレにて立って小便をすると、当然はねっかえりが大きい。
反動というますか、要するにジョボジョボと高いところから液体をたれ流せば当然飛び散ってしまうわけですね。
これが、くしゃみによって細菌がかなり広範囲に飛び散るのが、目には見えないのと同じような原理で、目に見えない水滴が大量に飛び散っているらしい。
それが床や壁に付着し、放置されることによって、嫌な匂いや黄ばみなどの元になってしまう。
これが座りションなら発生しないわけですから、いつの世もトイレ掃除を率先して、頼んでもないのにやっていただいている奥様連中には、大変ウケがいいのです。
メリット2 リフレッシュできる

Pezibear / Pixabay
これは個人的な意見ですし、正直あまり褒められたものではない、ということをわかって言いますが、家庭にいても職場にいても、
ずーっと同じところで、同じような人が近くにいると、気疲れすることがあります。
こういう時に、トイレに立つ、というのは一つの簡単なリフレッシュ方法ですが、一歩進んで個室に入って、無防備な状態になって腰を下ろす、
というのはそれだけでストレス解消になるものです。
ちょっとの時間なら、携帯を触ってもバチは当たらないでしょうし、私としてはこの座りションの習慣は大変精神衛生上もメリットが大きいのがあります。
メリット3 便秘になりにくい(気がする)

Kaz / Pixabay
条件反射という言葉があります。
梅干しを見ると、食べてもいないのに口の中が酸っぱくなって唾液でいっぱいになる、などですが、どうも洋式トイレでふんどしを脱いで座っていると、
体が「大便の時間である」と勘違いするような気がします。
さっきまで全然便意などなかったのに、急に「あ、出るかも」と思わせてくれて、3回に一回くらいは実際に出る。
これは思わぬ収穫で、コアトルはここ10年近く、ついぞ便秘になったことはありません。
逆に女性はいつもいつも座って用を足すので、この条件反射(つまり立っているのではなくて座っているのだからきっと大便するんだろう)という体の素直な反応があまりないのかもしれません。そしてそれゆえに、女性は便秘の人が多いに違いない。(もちろん冗談ですが)
座りションのデメリット

Pezibear / Pixabay
さて、座りションというのも、実のところかなり市民権を得ているようで、ある調査では、世の中の半分以上の男性が、すでに座りション派であるという。
まさに小便界の一大勢力にして、後10年もすれば男子トイレからも小便器が無くなるかもしれません。
しかしそのような流れに呼応して、座りションのデメリットというものも叫ばれています。
デメリット1 残尿が半端ない
ええ、これがですね、特にコアトルも最近如実に感じるようになりました。
座って用を足すと、どうも残尿するようです。
それも、「残尿感のない残尿」なのでして、これが相当厄介です。
残尿感はないので、「フーッ」と言ってすぐに立ってズボンを上げた時、それがカーキ色とか灰色とか、とにかく尿ジミが目立つようなズボンを履いていた日には悲惨です。
ジワーっと尿が滲み出てしまって、迂闊に席に戻れなくなってしまう。
また、これが朝に発生し、夜まで放置してしまった場合、大事な部分の先に黄色の色素沈着が生じる場合もあり、相当程度死活問題です。
これを回避するためには、これもよく言われることですが、少し腰を上げて、軽くスクワットするような動作をすれば、残尿を完全に排出することができます。
確かにその通りで、コアトルもたいていの場合それをやりますが、先ほども申し上げたように、多くの場合、残尿感は全然ないので、期せずしていたら、
さっと立ってそのままズボンを上げてしまうことがあるという。。。
デメリット2 泌尿器に悪影響あり

cocoparisienne / Pixabay
座りションが興隆するにつれて、テレビなどでもそのデメリットが取り上げられますが、座りションにより、前立腺や尿道、膀胱に悪影響がある、というのもよく聞かれます。
実際のところ、デメリット1で述べたように残尿が発生することは間違い無いのですが、この残尿が悪さをして、各泌尿器に悪さをするらしい。
尿道炎、前立腺炎などの発生リスクがあり、そしてこれらの症状がひいては、将来の前立腺癌や膀胱癌のリスクも高めてしまうと。。。
それを聞いて、ハッとしましたのは、この国で最もやんごとなきお方は、前立腺に持病を抱えておられる。
私はやんごとなき方のトイレ事情を寡聞にして知りませんが、きっと幼い頃から西洋式のトイレを利用されていたと思われますので、少なくとも座りお小便に転向される生活環境にあったことは間違いない。
ひょっとすると、、、と、これ以上私ごときが申し上げるのは甚だ不敬ですから申し上げませんが、少なくともそういうリスクがあるということをわかった上で、
自己責任によって座りションを貫く意思が求められるでしょう。