人間とは関係性の存在であって、言い換えれば社会的動物であるなどとよく言われますが、特にこの現代社会においては、
他人との関わりを避けて生きていくことはできません。
しかし関係する他者が多ければ多いほど、利害が錯綜し、各人の悲喜は交々です。
そういった中において、波風を立てずに生きていくためには、当然、愛想笑い、作り笑いというテクニックが求められます。
特に日本のように同調圧力が強く、あまり波風を立てずに過ごしていくことが美徳とされる社会においては、そのテクニックの重要性はひときわ大きいものがあります。
しかし、この愛想笑いというものは、笑われる方から見た場合に、他者の心理を見抜く大変重要なヒントが隠されているということを忘れてはいけません。
愛想笑い、作り笑いをする理由

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誤解を恐れずに申し上げれば、愛想笑い、作り笑いをする理由は以下の2つしかないといって過言ではありません。
①相手を小馬鹿にしている場合
②相手に嫉妬している場合
一般的に多く使われる愛想笑いの文脈は、ほとんどが①に分類されるといって良い。
相手の発したつまらない冗談や自慢含みの武勇伝などに対して、「笑ってあげている」という、いわば上から目線の笑いです。
一方②については、どちらかというと「作り笑い」の文脈で使われることが多いのですが、「気にくわない」という意味での「面白くないこと」に対して、
バツが悪いので止むを得ず笑う、というケースです。
つまり嫉妬、僻み、妬みという感情がトリガーになった笑いです。
これを押さえた上で、もしあなたが、愛想笑い、作り笑いと、自然な笑いを区別することができれば、他者の値踏みをすることができるようになるということを意味します。
「あ、こいつは俺のことバカにしているな」とか、
「あ、こいつは俺のことを妬んでいるから要注意だな」、「俺に木があるのかもしれないな」
といったことが手に取るようにわかるようになって、人生が1.5倍くらい楽しくなるに違いない。
さて、というわけで、ここからは相手の笑いが、愛想笑いなのか、それとも自然に発した笑いなのかを見分ける方法を伝授していきましょう。
愛想笑い、作り笑いを見分ける方法

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伝授、などという言葉を使いましたが、察しの言い方はすでに気づいていらっしゃるかもしれません。
人が愛想笑い、作り笑いをする場合、以下のような特徴があります。
○息を吐くように「フフフフフッ」というように笑う(↔️逆に自然な笑いの場合は、息を吐くのを強調するような「はっはっはっは」という笑いになります)
○笑うに連れて下を向いていく
たったこの二つであります。
相手があなたの発言などに対して、上記のような特徴を持つ笑いをした場合は、あなたのことを小馬鹿にしているか、あなたに嫉妬しているかどちらかです。
もちろん、小馬鹿にしているのか、嫉妬しているのかは、その文脈に応じて各自が判断するしかありませんが、流石に大抵の場合見分けがつくかと思います。
もし相手が女性で、あなたの過去の恋人の話を聞いて、愛想笑いの特徴を持つ笑い方をすれば、それはあなたのことをもちろん、小馬鹿にしているのではなくて、
ちょっとヤキモチを焼いているということがわかるわけです。