真面目系クズの研究 特徴、発生原因、予後、そして脱却の方法について

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コアトルの心理学探究

10年程前からでしょうか、真面目系クズなる言葉が現れました。

 

おそらく2ちゃんねる等の掲示版由来と覚しきこの言葉は、現代社会に現れがちがなパーソナリティに関して、上手く言い当てている面もあったため、徐々に浸透し、現代ワードとして市民権を得ようと言う勢いです。

 

真面目、という言葉とクズという言葉は、相反する対極の言葉ですが、このような相反する2要素を1つの人格に同居させるというアンビバレントな傾向は、現代人の持つ本質的な病の原因なのかもしれません。

 

ここでは、その真面目系クズについて考えてみたいと思います。

真面目系クズの特徴

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真面目系クズの特徴は概ね以下のようにまとめられると、コアトルは考えています。

■語彙が少ない。
■ミスが他の人よりも目立つ。
■人の話を聞いているようで聞いていない。
■メモは取るが、後で見返す癖はないので、殆ど取る意味がない。
■興味がある振りは出来るが、実際には殆どの事に興味はない。
■自己中心的。
■語彙は少ないが、本を読む時はウンと難しい本を読みがち。(何も吸収しない)
■学ぶ姿勢は表面上見せる事が出来るが、実際には殆ど何も学ばない。
■返事はいいが、中身が伴わない。
■相づちはするが自分の考えはないので話が広がらない。
■人当たりは良いが適当な理由で約束をドタキャンしがち。
■勉強のための本や自己啓発本は買うが読まないか読みながら他の事を考えている。
■英語のリスニング教材をiPodに入れており、実際に聞くが他の事を考えているので身に付かない。
■語彙が少ないと思ったら急に難しい言葉を使ったりする。
■物事を深く考える事が出来ない。
■本質的には面倒くさがりや。


等沢山挙げ過ぎると、誰でも当たる占いみたいになるのでこれくらいにしておきますが、一言で端的に申し上げると、目的と手段が倒錯している、あるいは手段そのものが目的化してしまっている人のことを、真面目系クズと定義したいと思います。

 

返事をすることが目的、学ぶためではなく、本を読む事自体が目的、本を買って書棚に置く事が目的、相づちをするのが目的、とりあえず約束をして人間関係上の体裁を取り繕うのが目的、何かを書留め後から見直す為ではなく、メモを取る事が目的、何かを吸収するのではなく人の話を真摯にただ聞くということが目的。。。

 

こういう倒錯が、人を真面目系クズたらしめる本質的な特徴なのであります。



真面目系クズは何故生まれるか

私はここでも良い子症候群が関係していると思います。
関連記事:美容院に行くのが異様に億劫な男性は「いい子症候群」 原因と傾向と対策

 

子供の頃から親の言う事を聞き、親に取って良い子であることを人生の一大テーゼとしてしまった人は、上述のように目的と手段を倒錯しがちです。

 

親の言うことを聞くことが人生の目的であり、それが何故必要なのか、それがどう言う意味の指摘なのかについては、考えることが無駄なので(考えた上で反論するとヒステリックに激怒されるのが目に見えているので)、全く考えなくなってしまう。

 

本を読みなさい、勉強しなさい、良い高校に入りなさい、返事はしなさい、人の言う事は黙って聞きなさい。。。

 

欲しいわけでも無い難しそうな本を買い与えられ、Z会の教材を買い与えられ、漫画は取り上げられ、塾には無理やり連れて行かれ、親の価値観を押し付けられ。。。

 

こういう事をいたずらに受け入れ続けた結果、やる事為す事が自分の欲求から生じるものではなく、親の抑圧の元で、親が何をしたら喜ぶか、という観点からしか物事を判断出来なくなり、やがては成人して独立してからも、自分のやりたいことが分からずとりあえず体裁を取り繕うことに終始する。

 

結果的に真面目系クズ人間が出来上がってしまうのです。

 

ですから100%とは言いませんが、私は真面目系クズ発生の原因は、多くは親に存するのだと考えています。

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真面目系クズの歩む人生

これも美容院に行くのが異様に億劫な男性は「いい子症候群」 原因と傾向と対策で書きましたが、真面目系クズの場合、まず就職活動で必ずつまづきます。

 

就職そのものが目的となりますので、志望動機がまず浮かばないし、どの会社に行けばいいのかも全く分からない。

 

働きたくも無いので面接対策には身が入らず、就活塾みたいなものに行っても、塾に行く事が目的になっているため、何も身に付けることが出来ません。

 

友達が受けているようなところを真似して受けて、当然のように落ち続ける。

 

結局、学歴等で適当に採用してくれるところに入社して体面を保つことは出来ますが、それがやっと。

 

会社に入っても、業務をこなすこと自体が目的となっているので、面白味も何もない。

 

次第に自分が本当に何をしたいか考えだしますが、急にそんなもの思いつくはずもなく、毎日が憂鬱になり、家に帰れば映画や携帯やゲームで適当に時間を潰すが、ストレスはたまるばかりでます増す鬱症状は加速し病み始め、次第に精神に変調を来たし、ついにはうつ病になってしまう、かもしれない。

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真面目系クズをどのようにして脱却するか

まず第一に、ありふれた言い方にはなりますが、自分をまるごと受け入れることです。

 

背伸びして難しい本を読むにしても、立ち止まって「何故その本を読むのか」が即答出来なければそんな本はすぐ捨ててしまうのです。

 

何がやりたいかはすぐ分からなくても、やりたいと思わないことを無理に、あるいは只昔からの癖でやっているのであれば、一切合切放り捨ててしまうことです

 

こうやってまず身の回りの習慣を断捨離しましょう。

 

こうやってまず、真面目系クズから只のクズに変身するのです。

 

わからないことはわからない、したくないことはしたくない、で良いのです。

 

英語の勉強も、楽しいと思わないなら辞めてしまいなさい。興味がないなら本も読まなくて結構。

 

そうやって出来るだけ身の回りを軽くした上で、次にやることは、他者の為に自分が出来る事は何かを考える事が大切です。

 

真面目系クズは多くの場合自己中心的ですが、ある心理学の研究では、他者の為に何かをする、他者に御礼を言われる、あるいは他者に何かの御礼をする、ということを沢山したひと程幸福度が高いと言われています。

 

人生の目的などというのはどこまで行ってもよく分かりません。

 

そこで、まず人生の目的は、他者を幸せにすることだ、と自分に暗示をかけて下さい。

 

そして実際に行動を起こすのです。

 

些細な事で構いません。

 

あなたを真面目系クズに仕立て上げた両親に、何か感謝の気持ちを伝えるとか、プレゼントを送るとか。

 

そういうことをすると、少し気持ちが楽になり、幸福感や万能感が現れます。

 

これを徐々に、血縁関係以外の人間関係に広げていきましょう。

 

友人を笑わすということも1つでしょうし、見知らぬ年寄りの荷物を持ってあげても良いでしょう。

 

これを続けると、只のクズから少し良い人格を持つ人、にレベルアップ出来ます。

 

ここまでくれば、案外上手く歯車が回り出します。

 

自分が何がしたいかではなく、他人が何を望んでいるかを中心に考えることで、自分のやりたい事が浮き彫りになるのです。

 

騙されてそうな気がするかもしれませんが、他者の為に生きる、というのは人生の目的論議における1つの真理であることは間違いありません。

 

まだ見ぬ誰かの喜びの為に、限りある時間を割いて初めて、自身の幸福な人生を構築することが可能となるのです。