忘年会シーズンや新年会シーズンになると、コアトルはいつもよりもっと憂鬱になります。
私コアトルはお酒が全然飲めない、所謂下戸なのです。
父親も下戸、母親も下戸、祖父も下戸という下戸遺伝子の持ち主である私は、渡来系弥生人の末裔であることは間違いありませんが、(詳しくは下戸遺伝子でググって下さい。)
そして下戸に留まらず、お酒を飲むとなんと膝がら肘から関節という関節が痛くなるのです。
その痛さと言えばもう尋常ではありません。
痛さの種類でいうと鈍痛、成長痛の痛さに似ており、マッサージしたら良くなるような類いの痛みではありません。
酷い時などは、痛さでもがき苦しみ、じっとしていられず2秒に一回は寝返りをうちつつも、寝られないので部屋中の徘徊し、痛い痛いと呻く程です。
真面目な話、一睡も出来ない時もあります。
お酒好きの人には信じられないでしょうが、こういう人は少なからずいるらしい。
原因と対処法について見ていきましょう。
目次
原因はただの下戸 アセトアルデヒドを分解出来ない体質なだけ

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はっきりさせておきたいのは、この痛みは何かの病気という訳ではありません。
一部サイトでは、『アルコール性多発神経炎』や、『アルコール性筋炎』などと病名が紹介されるケースがありますが、これは長期間の飲酒を続けた場合に起こる病気であり、またこれは手足のしびれを伴うものですので、こういう症状がないならば、別の理由を探ったほうが良いように思えます。
あなたが始めてお酒を飲んだ時くらいから、既に関節の痛みを感じているようなら、上記のような病気ではない可能性が非常に高いと言えるでしょう。
で、原因ですが、これはアセトアルデヒドという、体内におけるアルコールの分解過程で発生する毒です。
毒なんですよ毒。ネズミに一定量を与えると死んでしまうような毒なのですが、アルコールにはこの毒が含まれているのです。
具体的には、アルコールを摂取すると、まず肝臓でアルコール脱水素酵素という酵素によって分解作業が始まりますが、これによって出来るのがアセトアルデヒドです。
アセトアルデヒドは、上述のように毒ですので、すぐさま解毒作業が始まります。この解毒作業を担うのが、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)という酵素なのですが、残念乍ら下戸の人はこの酵素の働きが弱い。
ですから毒を分解出来ず、血中を通って全身に運ばれ、筋肉や関節付近の細胞等に沈着することで、痛みを生じさせるのです。
アセトアルデヒドによる痛み防止方法

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原因が分かれば対策も可能です。
ここでは大きく2つ程取り上げたいと思います。
蒸留酒などアルコール度数の高い酒は避けよ

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シャレではもちろんありませんよ。真面目な話です。
痛みの原因はアセトアルデヒドですが、大本はアルコールそのものであり、お酒です。
お酒があまり好きでない人は、アルコールの度数等には興味がないと思われますが、これが大きな落とし穴。
お酒で注意すべきなのは、液体量ではなく、摂取するアルコールそのものの量です。
つまり、お酒を沢山飲んでも、そのお酒がアルコール度数の弱いもの、例えばカシスオレンジを3倍に薄めたようなものであれば、多分5杯くらい飲んでも関節の痛みはないでしょう。
逆にアルコール度数の高い蒸留酒、即ちジン(トニック)や焼酎などを調子に乗って摂取すると、少量でも関節の痛みが生じ、その夜は寝られないどころか翌日の二日酔いの可能性も出てくるのです。
どうしても酒の席に出る時は、注文するお酒の種類に十分注意しましょう。
ビタミンB1の摂取によるALDHの補完

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アセトアルデヒドの分解には、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きが大きいと述べました。
この働きが十分でないために、毒であるアセトアルデヒドを分解出来ず、関節痛が引き起こされるならば、この酵素の働きを無理矢理強化すれば良い、ということになります。
ただ現実的に、持って生まれた酵素を急に増やす事はできません。
しかしこの酵素の活動を手助けすることは可能です。
分解能力の限界を超えるアルコールを摂取した場合には、MEOS(ミクロソームエタノール酸化系酵素)という別の酵素がアルコールの代謝を補助することが分かっています。
この酵素の働きにはビタミンB1が必要となりますので、アルコール摂取前には、サプリメント等でビタミンB1を摂取しておくと、関節痛が緩和されるかもしれません。
アセトアルデヒドによる痛みは喫煙により増長される
さらに注意したいのは、アルコールと平行して喫煙をする事です。
酒が飲めないからタバコくらいは吸えないと、、等と意味不明な論理で喫煙をしている人も多いかと思います。
(私もそうです。)
が、実は喫煙した時も、アセトアルデヒドを少量ながら摂取しているらしい。
しかも、喫煙はビタミン類の破壊も引き起こすため、増々アセトアルデヒドの分解を妨げます。
ですから、大変残念ではありますが、飲酒時には喫煙も避けた方が宜しいという結論になります。
下戸は辛いが別の楽しみを

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コアトルはいつもお酒好きの人をみてうらやましく思います。
ワインやハイボールをどれだけ飲んでも、しんどそうにはせず楽しそうに饒舌になり、何件もはしご酒をする。。。。
もちろん夜には関節痛なんて起こりません。
こういう人は本当にうらやましいですが、我々も持って生まれた体質ですからこれはどうしようもありません。
前を向くしかないのです。
コアトルの場合は、こう考えています。
お酒好きの人は週に2回以上は飲みにいっている。
当然1回4〜5000円はかかるだろう。
そうすると週に1万円、1ヶ月に4万円もお金がかかる。
それにくらべてコアトルは、そんな出費はないので、好きなレストランで外食をしてもまだおつりが来る。
なんて経済的なんだろう、、
と、これは強がりでも何でもなくて、現実問題としてお酒好きの人は出費が多いのは事実です。
下戸は下戸の特性を生かして、別の趣味にお金を使うなり、貯金するなりして、下戸の人生を楽しみましょう。